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AMHで卵巣年齢がわかる。

卵巣年齢と実年齢はちがいます。

単に年齢だけが、卵巣の状態を反映しているわけではありません。
年齢が高くなるにつれて、卵巣機能は低くなりますが、個人によるバラツキがあります。
比較的若い人でも、卵巣に卵胞成分が少なく卵巣の反応が悪い場合があり、卵巣年齢が高いことがわかります。

AMHが低い(卵巣年齢が高い・卵巣の反応性が低い)とどうなる?

AMHは卵巣に成長途中の卵子がどれだけあるかをはかるもの。
AMHが低いと卵子の数が少なくなってきているということ。
自然排卵が起こりにくいだけでなく、排卵誘発に反応しないことが多くなり、卵胞が発育しないということがあります。
卵巣機能低下がすぐそこまできてるといえます。

AMHとは?卵子が育つとき分泌されるホルモン

卵子は母親の胎内にいるときに作られ、その数は1人1人決まっています。
これを原始卵胞といいます。初経の頃より、原始卵胞は活発化し

原始卵胞 → 発育卵胞 → 前胞状卵胞 → 胞状卵胞 → 成熟卵胞

と成熟し、約6ヶ月かかって排卵します。
AMHはこの成長途中の卵子から分泌されるホルモンです。
このAMHが高いとそれだけ成長途中の卵子が卵巣内に、たくさんストックされているということになります。

年齢とともに減り、卵巣年齢を知ることができる。

下記の図は、年齢別AMHの平均値です。年齢とAMH値は反比例してます。
20代と比べると、35~39才ではAMH値は半分以下に減少。40~44才ではさらに半減。
年齢によって数値が減ることがわかります。個人によるばらつきもありますが、比較的年齢の
若い人でもAMHがかなり低い数値の方もおられます。
AMHは”卵のもと”があとどれくらい残っているかを推定することができますが、卵子の質を
表すものではないので、AMHが低いと妊娠できないというわけではありません。

対策として

卵巣機能は年齢が同じだからといって、皆同じではなく個人差があります。
その個人差にあわせて個別化した治療を行うためにAMH値は非常に役立つと考えられています。
それは治療前に測定することで事前に卵巣の反応性を予想することができるからです。

[ AMHが低目の人(卵巣の反応性が低い人) ]

通常よりも強い刺激を加えないと卵巣が反応してくれない可能性があるので普段より卵巣への刺激を増やす必要があります。

[ AMHが高目の人(卵巣の反応がいい人) ]

通常よりも比較的マイルドな治療から開始します。

AMH値が低いと妊娠できないというわけではありません。
AMHの値は卵子の質とは無関係なので、卵子のストックが少なければ今の卵巣機能を活用できる治療法を考え、体外受精などの治療法を検討しましょう。
これまで卵巣機能を調べるデータとして、FSH(卵胞刺激ホルモン)がありました。
しかし、FSHは日によって値が大きく変動するうえに悪い値がでるようになるころには治療法がないほど、卵巣機能が低下していることが多いです。
一方、AMHは年齢による変化はありますが数値は一定で、何年も前から少なさそうと予想ができる為、患者にとって対策のための時間的余裕がありFSHよりもずっと有効と思われます。

AMHは、まだ新しい検査の為、自費になります。検査方法は血液検査のみです。
AMHについて、御理解いただけたでしょうか。
もし、ご質問などあれば、スタッフや医師にご相談下さい。