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腹腔鏡検査について

桜の花も咲き、暖かな春の季節となりました。
先月、茶話会にて「腹腔鏡検査の準備」についての勉強会をしました。
腹腔鏡検査とは、全身麻酔をかけてお腹に穴をあけ、内視鏡で直接子宮や卵管・卵巣などを観察し、不妊の原因をつきとめるのを目的とし、 不妊症における最終検査ともいえるものです。
では、どれくらいの方がこの検査を受けられているのか調べてみました。

平成17年3月までに腹腔鏡検査後、妊娠された方は、全部で65名いらっしゃいます。
そのうち、体外受精せずに妊娠された方は36名です。

腹腔鏡検査の対象者

タイミング法の後、人工授精を数回(目安として5回)受けても妊娠せず、精液検査で異常がない方におすすめします。

検査を受ける時期

生理終了日から排卵日までの間に検査の予約を入れていただきます。
予約はおよそ3週~1週間前までに入れて下さい。

入院期間と費用

入院は1泊2日で、検査当日の朝8時に入院して、翌日に熱がなく、ガスが出ていれば退院できます。
検査時間は、約1~2時間です。
退院の日に検査のビデオを観ていただき、その結果を踏まえて今後の治療方針を考えていきます。
費用は治療内容により異なりますが、11~15万円程度です。
※手術が施行された場合は、内容によって費用が変ります。

退院後の安静について

ほとんどの方は、検査後2~3日で普通の生活ができます。

検査の内容

腹腔鏡検査は、検査及び治療を兼ねて行います。お腹に穴を三か所(上図参照)あけ、腹腔内(主に骨盤内)を観察します。
卵管の通過性を確認し、子宮周囲の血性腹水(月経血の逆流や子宮内膜症によるもの)を吸引し、腹腔内を洗浄します。
必要に応じては、癒着剥離術、子宮内膜症電気凝固術、卵巣のう腫摘出術、子宮筋腫核手術、卵管形成術などを同時に施行します。