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子宮卵管造影検査のここが知りたい

子宮卵管造影検査とは

不妊症の基本的な検査の一つで、レントゲン室で行う検査です。
子宮の入り口(子宮頚管)から子宮、卵管の方へと造影剤を流し、子宮の形や卵管の通過性、卵管周辺に異常がないかを調べます。

検査の時期

月経が終わった直後の出血がない時期に行います。患者様には月経開始1から2日目に電話で予約していただきます。
月経が終わった直後に検査を行う理由は、月経中だと月経の血液を逆流させてしまったり、また排卵日が近いともしも排卵後だった場合、卵を逆流させてしまうからです。

検査でわかること

子宮の形の異常(単角子宮・双角子宮など)や子宮内腔の異常(子宮内膜ポリープ・子宮粘膜下の筋腫・子宮内腔の癒着)、 卵管の通過性(つまっていないか・どの辺がつまっているのか・走行に異常はないか)や卵管周囲の癒着などがこの検査でわかります。

子宮の形の異常とは

正常な子宮の外観は、前後にやや潰れた洋梨を逆さまにしたような形をしており、内腔は三角状になっています。
ところが子宮の外観が、左右二つに完全に分かれていたり(双角子宮)、外観は正常でも内腔のみが左右に分かれていたり(中隔子宮)することがあります。
これらを子宮奇形といいます。

かなり痛い検査だと聞きましたが、本当ですか?

以前は、造影剤の刺激が強かったので痛みがあることが多かったのですが、最近は造影剤が改良されたので、異常がなければあまり痛みを感じる事はありません。
ただ、子宮が膨らんだり、造影剤が流れたりする圧迫感や違和感を痛みとして感じる人もいるようです。
検査を受けた患者様にお伺いすると月経痛又はお腹がしぶる時の痛みに似ていると言われることが多いようです。

造影剤には副作用がありますか?

造影剤の副作用には、急性のショック(0.18%)・発疹(0.52%)・むくみ(0.08%)・肝機能障害(0.03%)などの副作用が起こることが報告されています。
患者様には検査前にアレルギーがないか、造影剤の副作用歴がないかなど、医師が問診で確認いたしますので、ご安心下さい。

検査の後、造影剤はどこにいってしまうのですか?

多くは子宮から膣へ漏出します。一部体内に入ったものは血中に入り、最終的には腎臓から尿に混じって排出されます。

検査後に妊娠しやすくなると聞きましたが・・・

子宮卵管造影検査には、卵管が完全に閉塞した場合は別ですが、少し通りの悪い程度であれば、この検査の後に妊娠する場合があります。
子宮卵管造影検査の6ヶ月、特に最初の3ヶ月に妊娠率が高いことが知られています。