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人工授精(AIH)について

人工授精法(AIH)とはどんな方法ですか?

通常の性交では、膣内に射出された精子が子宮の下部(子宮頚部)から分泌される頚管粘液に入り粘液中を泳いで子宮の中(子宮腔)に入りこみます。
子宮腔内に入った精子は卵と受精できる能力(受精能)を獲得しながら卵管に入りそこで卵と出会い受精がおこります。
ですから、受精が成立するには精子が子宮腔内から卵管に充分量致達することが必要なのです。
人工授精(AIH)とは精液を濃縮するよう処理し子宮腔内に直接注入する方法です。

AIHはどんな不妊症の方に有効ですか? 【1】 精子に異常がある方

精子数が2000万以下(あるいは4000万以下)と精子数が少ない精子減少症の方や、精子の運動率が50%以下と低い精子無力症、 あるいは両者の合併した精子減少無力症の方が最も多い対象となります。
あるいは精液の量が0.5ml以下と少ない方も対象となります。

【2】 性交後試験が悪い方

頚管粘流がねばり強かったり、炎症があったり、あるいは分泌量が少ない場合などでは、膣内の精子が子宮腔内に充分に進入できません。
このような性交後に精子が子宮内に充分入りこめない場合、直接精液を子宮腔内に注入してあげれば効果的です。

【3】 性交障害のある方

勃起が不完全で性交ができない方や、勃起はするものの性交では膣内に射精できない方(射精障害)が時にみられます。
あるいはsexlessによる不妊症の方も最近増えています。
このような場合、マスタベーションで精液を採取し子宮腔内に注入すると有効です。
また妻側に強い性交痛があり性交ができないようなカップルにも有効です。